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閑居老人独語60

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05 /25 2020
 今週の埼玉新聞囲碁欄は補遺編として、昨年秋から年末にかけて行われた二つの大会(女性3人そろって団体戦、くまがや囲碁まつり)を取り上げる。いずれも、採譜はしたものの諸般の事情で掲載できなかったものである。掲載を期待していたかもしれない対局者の皆さま、今になってしまってごめんなさい。
 ところで、本因坊戦七番勝負は来週開幕するというが、十段戦はどうなっているのだろう。4月16日に予定された第3局が延期されたままで、その後の発表はまだない。
 アマ大会で気になるのは高校選手権。8月の少年少女の全国大会はすべて中止になってしまったが、こちらがどうなるのかの発表はまだない。愛知県では県大会の中止をすでに決定しているようだが。埼玉の県予選は6月20~21日の予定。
 もう一つ、気になっているのは10月末開催予定のねんりんピック岐阜大会。1万人以上が集まる大規模イベントが実施できるのか。希望をもって見守っていきたいが、まだ県の代表選抜戦ができてない状態だ。

 柴田宵曲の「明治の話題」「明治風物詩」は面白い。明治の話題、風物をさまざまな項目別に随筆風にしたためたものである。著者自身のはしがきには「おぼつかない脳裏の記憶に、乏しい架上の書物の記載を加味した混成酒の如きもの」とある。どの項目にも驚くほど引用が満載である。それ一つを取ってみても、著者の読書量、記憶力が半端ではないことが知れる。「子規全集」に尽力した人だけに子規句の引用も多い。漱石・鷗外・紅葉・鏡花・一葉・露伴・白秋・寅彦なども頻繁に引用される。沼波瓊音・小山内薫・斎藤緑雨等、現在では馴染みの薄くなった人の作品も多く登場する。
 面白そうな話題をいくつか取り上げたい。まずは「角力の名前」の項から。芥川龍之介が往時を回想した「荒岩とか、国見山とか、逆鉾とか、錦絵の角力に近い、男ぶりのすぐれた角力は悉く贔屓だった」から書き起こし、明治の力士の四股名は皆雅馴であったが、そのなかに「唐辛」(とうがらし)という力士がいたという。ホントかいな? と思ってしまうが、番付の幕尻付近に名を連ねていたようだ。そこで「角力取多く画きたるなかに」と前置きのある子規の句が紹介されていた。
  いろいろの秋や小錦唐辛
 詠まれたのは明治29年。唐辛子は秋の季語でもある。小錦はこの年1月横綱に昇進した。下の名前は八十吉。我々が知っているあの小錦と同じなのである。ということは、当然この横綱にあやかったのだろう。
 なお、「すもう」を相撲、角力と書くのは当て字。角界が角力からきているのはいうまでもない。相撲の歴史は「日本書紀」の當麻蹴速と野見宿禰にまでさかのぼることができる。もともとは「すまふ」(争う)意から。
 「官製烟草」という項も面白い。明治37年8月に政府は民営の烟草を禁じ、専売とした。時節柄、日露戦争と関係がありそうだ。福本日南は官烟を評して「一喫催吐」といい、揶揄する歌まで作ったという。
  値も高きおほやけ烟草くゆらせば烟(けむり)の末に曾禰のかほ見ゆ
 曽根は当時の大蔵大臣。烟草専売はこの人の創意に基づいたらしい。官製の口付烟草の命名は専売局第三製造所長の中島某が、隣室で女の子の読み上げる「敷島の大和心を人問はば」という読本の一節から思いついたのだという。値段も「敷島」「大和」「朝日」「山桜」の順だった。泉下の宣長も苦笑したにちがいない。
 余談だが、新幹線の車体の「新幹線ブルー」は色を決める会議のときに誰かの手元にあった煙草「ハイライト」(昭和35年発売開始)の箱の色から思いついたという。これはご記憶の方もあろうが、チコちゃんが教えてくれた。命名なんてけっこういい加減な思いつきも多いんだなあ。
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